ものの考え方として

URL貼りと引用ばかりでこちらとしてもどうかと思っているが、もう一つ。これはイラク云々は関係ないのだが、紹介しておく。

http://www.linkclub.or.jp/~denki/syakai/sekai/component.html


 思想(考え方)、世界観(ものの見方)、そのようなものはコンポーネントにすぎない。他人の思想、世界観から自分に都合のいいもの、信用できるもの、いいと思えるものを組み入れ、自分をかたづくっていく。レゴブロックと同じだ。ブロックはすでに用意されている。何を作るかはあなたの裁量にまかされている。
 ある人はずば抜けて優れたものを構築できるだろう。ある人は愚にもつかないものを組むかもしれない。そして、おおかたの人はレゴブロックの箱絵の通りに作る。
 さらに、レゴブロックの箱がいくつも入った”宇宙ステーションセット”のパッケージしかつくれない人もいるだろう。

 頭がいい、とか頭が悪いとか、自分で考えるとか、自分で考えられないとかいうのはその辺ではないか。頭がいい人間は、ある箱のブロックを箱絵よりも細分化して用い、別のものをつくりだす。自分で考えられない人間は用意されたものを用意された通りに作るしかない。

 共産主義の”福祉”と資本主義の”自由経済”を組み合わせて”福祉国家”を構築する人間がいれば、”アカ”と”天皇”にしか世界を区別出来ない人間もいる。他者からの継承を細分化し、再構築していく人間がいれば、こばやしよしのりが用意したパッケージをそのまま使う人間もいる。ディズニーが用意したパッケージを使う人もいる。

 問題は、後者には前者が理解できないということである。そういう人たちにとっては”福祉”を語れば”アカ”だし、”自由”を語れば”反革命”となる。”南京大虐殺”を語れば”唾棄すべきリベラル”であり、”現代戦”を語れば”軽蔑すべき右翼”だ。
 パッケージ単位までしかコンポーネントを把握できる能力がないので、パッケージのセット構成以外のものを理解できない。

 ”宇宙ステーションセット”と”中世の城セット”から、ブロックを抜き出し”太陽の塔”を作る子供は、パッケージ単位でしか組み立てられない子供にとっては”理解不可能な唾棄すべき異端”としか思えないだろう。「お前の作ってるのはおかしい」と罵り、不快を示す。