騙された!けしからん!

学校で教員に教わったことが偏向じみたことばっかりだったということにある日気づいた、クソッだまされた!チキショーサヨ教員うぜー日教組死ね、なんてことを言っている人がたまにいて、まあそれはそれでいいんだけど、いつまでもそこで止まっているのはかなりどうかと思う。

そういう場所は遅くとも二十歳前後で通り過ぎないとね。いつまでもその場所に留まっている人を見ると「ああこの人はサヨとか日教組とか関係なく、誰に何を言われてもだまされるんだろうなー」と思ってしまう。

これは教員に限らずマスコミでも政府でも悪徳商法でもなんでも、いろんなことに言えるけど。

森毅氏が面白いことを言っているので引用しておく。


 また戦後のことになりますが、あの頃政府に騙されたといって、なんか女房を寝とられて亭主がわめいているようなことを大人たちが言っていました。これからは国民を騙さない政府をつくろう、子どもを騙さない学校をつくろう。これは、論理的にナンセンスです。騙されているかどうかを判断するのは、受け手の責任です。だから政府に騙されない国民になりましょう、学校に騙されない子どもになりましょうというなら話はわかりますが、騙されないものをつくるという考え方は、かなり考え違いのような気がするのです。

「寄り道して考える」養老孟司 / 森毅 PHP文庫 129ページより)